論文でぜひ知っておきたい決まり事
■「孫引き」に注意!
「孫引き」とは、何かの文献を引用するとき、その文献から直接引用するのではなく、間接的に引用することです。
例えば、次の2つの記述のうち、孫引きはどちらでしょうか?
1.田中(2010)によれば、佐藤(2000)は、「*******」と述べている(田中,2010)。
2.佐藤(2000)は、「*******」と指摘している(佐藤,2000)。
1.の場合、佐藤(2000)が述べている内容を書いていますが、参照したのは田中(2010)です。
2.の場合は、佐藤(2000)を参照して、佐藤(2000)が指摘した内容を書いています。
そうです。 正解は「2.」です。 もし、佐藤(2000)が述べていることを自分の論文に盛り込むなら、田中(2010)で見つけた見解であっても、きちんと佐藤(2000)を確認しなければなりません。
面倒だな、と思われるかもしれませんが、「1.」のような書き方をしていると、「孫引きだよ!」ツッコミどころ満載になってしまいますので、十分注意しましょう。
■参考文献の数は、いくつぐらい必要?
論文の参考文献は、いくつぐらい必要ですか?
というご質問をよく頂きます。 こういう質問は、みなさん、直接、教授には聞きづらいようです。
大学や大学院で規定や「暗黙の了解」みたいなものがあれば、それに従いましょう。
でも、・・・特にない場合は、困りますね。
修士論文の場合は、最低でも20程度は欲しいです。
ただ、教授によっては数を増やすように言われるかもしれませんので、少しでも多くの文献に当たるようにしましょう。
できればその中に洋文献(英語文献)が入るとベターです。
博士論文の場合は、少なくとも100本は欲しいです。 洋文献は必須です。
もちろん、文献の数は多いに越したことはありません。
ただし、なかには、参考文献リストにはたくさんの文献名が並んでいるのに、なぜか、文中でほとんど引用した気配がない…というケースも見られます。
やみくもに数だけが増えても、肝心の中身の論理から外れているようでは、 良い評価はもらえませんので、その点を念頭においておきましょう。
論文サポートセンターでは・・・
ご依頼者様のご相談や素朴な疑問にも随時お答えしています
上に書いたような、孫引きや参考文献の数、引用の方法のほか、教授から指摘されたことに対する対応法なども、一緒に考えてまいります。
<これまでのご相談・ご質問例>
・ 同一著者の文献を複数引用するときの書き方は?
・ 同一著者が、同年に複数の文献を発行している場合の引用の書き方は?
・ 自力で書いた論文を提出したら、「論点がぼやけている」と言われた。
・ 論文のテーマ選定で困っている。
・ 何とか書き上げて提出した後、教授にたくさんダメ出しを受けたが、対処法がまったくわからない。
ここに書いたのはほんの一例で、これ以外にも数多くのご相談・ご質問に対して回答・対応しております。
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